設立経過

2008(平成20)年度から開催されてきた社会福祉法人埼玉聴覚障害者福祉会後援会主催の「埼玉の聴覚障害者のくらしを考える集会」で出された意見をもとに、在宅の聴覚障害児・者に対する支援を展開していくことを法人として決定し、2014(平成26)年度より「地域支援」、「聴覚障害児支援」、「就労支援」の三本柱の実現に向けた準備委員会を発足しました。
「聴覚障害児支援」では、一般社団法人埼玉県聴覚障害者協会、埼玉県手話通訳問題研究会をはじめ、県内2校のろう学園、PTA、埼玉の聴覚障害教育を考える会等から委員を選出していただき、放課後等デイサービス事業の立ち上げに向け、意見交換を行ってきました。
全国の先進事例の調査、東京、愛知、京都の聴覚障害児向けの放課後等デイサービスの見学や埼玉県全域の聴覚障害児の保護者を対象とした実態調査を実施してきました。実態調査では354件の回答があり、とくにろう学園小学部児童のニーズが高いこと、ろう重複障害児については高校卒業までニーズがあること、地域の学校については通級指導教室が小学校までしかないことから、中学以降も「聞こえない子どもが集まる場所」の必要性を求める声が高いことが伺えました。
ニーズ把握と事業立ち上げに向けた準備を進め、諸条件を検討した結果、坂戸市内で聴覚障害児(小学~高校)向けの放課後等デイサービス事業の開所を目指し、2017(平成29)年9月に開所する運びとなりました。
『ひとつ星・さかど』では、聴覚障害児やろう重複障害児、また聞こえに不安のある子どもたちが、放課後や長期休暇であっても集団の中で成長していくことを保障していきます。

運営方針

コミュニケーションの保障
・手話等の共通する視覚的手段を用い、情報とコミュニケーションの保障をします。
社会参加
・社会交流の中で、子どもが経験を積むことを保障します。
地域に開かれた施設
・地域、関係者の方々の理解と協力をもとに、地域に根ざし、地域に開かれた施設をめざします。
保護者支援
・聴覚障害児やろう重複障害児を育てることを社会的に支えます。